2017年01月06日
歯周病矯正歯科

CTとは

病院に行くと、場合によっては様々な検査をすることがありますね。
歯医者さんでもレントゲンは一番ポピュラーな検査方法ですが、レントゲン以外にCTという検査が行われることもあります。

CTとは、どのような検査なのでしょうか。

CTとは

CTは、「Computed(コンピュータによる) Tomography(断層撮影)」の略で、日本語ではコンピュータ断層撮影法と言います。平面的なレントゲン写真とは異なり、体を輪切りにした上方向からの内部断面図を画像におこすことができます。

外観やレントゲン撮影だけではわからない奥の部分の異常や、組織全体の並びや形を立体的につかみやすい検査方法で、的確な診断の助けとして、外科、整形外科、内科など幅広い医療現場で多く用いられています。

そして歯科分野でも、インプラントや口腔外科の治療のように精密な検査が必要な治療においては、CTは欠かせない存在となっています。

CTの仕組み

CTは、レントゲンと同じX線という放射線を用いた検査方法です。

X線は、人間の体内組織内部を通り抜けられる透過という性質を持っていますが、その組織の構成要素によって、透過できる量が異なります。
その違いにより、画像上には白黒の濃淡で体内組織の形がうつしだされます。
X線の透過量が多い部分ほど濃く黒く、少ない部分は薄く白っぽくなります。

レントゲンの場合はそれを1面からしか写しだせませんが、CTの場合は360°回転したデータをコンピュータで解析し、断面図を画像にすることができます。

CTの種類

CTには、1回のX線の照射で1枚の断面図しか得られないものと、何枚にも薄切りしたような複数の断面図が得られるものがあります。

1回で複数の断面図が得られるものはMDCT、もしくはマルチスライスCTと呼ばれ、現在医療現場で用いられているのは、多くの場合こちらのタイプです。

また、ある特定の部分だけを抽出して写しだせるもの、リアルタイムの動きが3Dの状態で見られるものなど、最新の技術を応用したものも制作されています。

歯科用CT

歯科でのCTでは、歯や顎骨の部分が鮮明に写しやすいような仕組みの専用CT機が主に用いられ、歯科用コーンビームCT、CBCTと呼ばれています。
最近は、歯列全体のパノラマレントゲンとCTの両方が行えるマルチ複合機も多く採用されています。

歯科用コーンビームCTは、狭い範囲での使用なら、一般のCTに比べX線の照射量をかなり抑えることが可能です。
ただ、機種により、状態により、だいぶ違いが生まれてくるので、的確な診断と患者さんへの負担軽減の両面に配慮することが重要な課題となっています。

また、症状によっては一般CTを使用した検査を行うケースもあります。