2017年03月03日
インプラント

インプラントとは

インプラントとは

治療のため体内に埋め込む器具のことをインプラントといいますが、ここでは歯科インプラントとして説明します。
一般的にインプラントとは、欠損歯を補うための人工の歯のことです。人工の歯はフィクスチャー、アバットメント、上部構造補綴物(じょうぶこうぞうほてつぶつ)の3つの部位で構成。まず外科手術により顎の骨に歯の土台となるフィクスチャーを埋め込みます。そしてアバットメントと上部構造補綴物を設置。実際にものを噛む部分になる上部構造補綴物は、天然の歯そっくりに作られているので、他人に口内を見られてもインプラントとはほとんどわからないでしょう。また埋め込むため入れ歯のように取り外しは不可です。

他の治療との比較

欠損歯を補う方法としては、インプラント以外にも入れ歯とブリッジが挙げられます。

・噛む力
もっとも天然の歯に近いのがインプラントで、次いでブリッジになります。入れ歯の噛む力は天然の歯の3割程度とかなり弱いです。医師の腕や製作方法により、入れ歯でももっと強く噛める場合もあり得ますが、基本的にはインプラント、ブリッジ、入れ歯の順です。

・使い心地
インプラントならほぼ天然の歯と変わりません。ブリッジでもほとんど違和感はないのですが、隙間にものが詰まりやすいことが難点。入れ歯の場合は、高品質なものを使用すれば、口内に何かが入っているという違和感をやわらげることができる程度になります。

・審美性
もっとも優れているのはやはりインプラントで、見た目は天然の歯と変わりません。次いでブリッジですが、保険適用の場合は色に違和感があったり、変色したりする場合があります。入れ歯についてはものによって、金具が見えてしまうことがあります。

・治療方法
もっとも身体的な負担が軽いのが入れ歯。口腔内の型を取り歯科医に入れ歯を製作してもらいます。
ブリッジはインプラントのように外科手術にはなりませんが、人工の歯と連結した器具を取り付けるために健康な歯を削る必要があり、歯周病や虫歯のリスクが高くなります。
前述したようにインプラントは外科手術になりますので、医院の選択は特には注意です。まれに術後に痛みや違和感が残るケースが報告されておりますので、どんなに費用が安くても実績のない医院は避けましょう。
治療期間は入れ歯とブリッジはともに数回程度の来院で完了しますが、インプラントの場合は半年から1年程度になります。

・寿命
入れ歯やブリッジはだいたい5年から9年。インプラントは使用者の9割が10年以上使っており、40年以上持つこともあります。

・費用
インプラントは保険が適用されず、1本につき20万から30万が相場。入れ歯やブリッジは保険が利きます(ブリッジは条件付き)ので、安くしようと思えば数万円程度で済みますが、高級なものにしようとすると数10万レベルになることも珍しくありません。