2017年04月19日
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電流をあてる事で歯が自動再生する!?

電流をあてる事で歯が自動再生する!?

骨のように、歯も再生させることができたなら…そんな風に願っている方も多いのではないでしょうか。これまでは不可能とされていた歯の本格的な再生がもしかしたらかなうかも?という話がでてきました。

電流をあてる事で歯が自動再生する!?

題名にもある通り、夢の歯の再生は電流を使った方法です。むし歯などでダメージを受けた歯に直接電流をあてることで、エナメル質に失われたミネラル分をおくりこみ、歯の再生プロセスを後押しするというものです。

え…、そんな方法があるならむし歯を削らなくていいの?ぜひ試したい!!と思った方も多いかもしれませんが、残念ながらこの方法はまだ研究段階で、実用化には時間がかかりそうです。

研究しているのはイギリスの名門大学キングス・カレッジの研究チームで、見通しとしては3年ほどで実用化できるとも言われていますがたしかな話ではなく、実現したとしても、日本において行われるのはもっと先になるかもしれません。

人間の歯の再生遺伝子は眠っているだけ?

とはいえ、これまで不可能とされていた歯の再生が可能になりそうな流れが生まれたのなら未来に希望が持てます。現段階でも、失われた歯槽骨や歯周組織の再生は可能で、歯の再生への研究は日本でも行われています。本当に近い将来、歯の再生も叶うのかもしれません。

人間と異なり、魚は歯が次々に再生します。リスやハムスターのげっ歯目も歯が伸びます。ですが、人間の歯は二生歯と呼ばれ、乳歯から永久歯に生え変わった段階で再生はしない歯の構造をしています。

けれど、実は人間にも歯の再生が可能で、その遺伝子は眠っているだけなのでは…?という説もあります。脳の9割は使われていないとも言いますが、もしもこの先、歯の再生遺伝子を目覚めさせるような方法が発見されたら、むし歯治療は必要無くなる日がくるのかもしれませんね。

現在の歯の再生事情

本格的な歯の再生医療が実現するのはまだ先の話になりそうですが、現在も、歯の再生治療というのは行われています。

初期むし歯は再生する

目に見ることはできないごく初期のむし歯の段階なら、ハイドロキシアパタイトという成分などを使い、エナメル質から溶け出したミネラル分補って表面を再生することができます。その仕組みを利用した歯みがき剤も市販されています。

ただ、これは本当のむし歯になる一歩手前で食いとめるという予防の方法なので、目に見えたむし歯には効果がありません。ごく初期のむし歯を自覚するのは困難なので、日頃のお手入れと定期的な歯科医院でのチェックが大切です。

自分の歯を保存するティースバンク

親知らずや矯正のために抜かれる健康な歯を保存しておき、将来歯が欠けたときに移植するという治療法を行っている大学病院などもあります。歯そのものを再生する方法ではありませんが、人工歯とは違い自分の歯を活用できるので、再生医療の1つと考えられるかもしれません。

抜いた歯を保存するのは、専門のティースバンクという機関です。ティース(teeth)は歯、バンク(bank)は銀行の意味なので、将来に備え歯を預かっておいてもらう感じになります。人工歯の素材もかなり高額なものがあることを考えると、自分の歯も立派な財産の1つとなり得ます。

新しい再生医療は魅力的ですが、簡単に実用化ができるわけではなさそうです。少しでも長く自分の歯を残すためにも、日頃のお手入れや予防を大切にしましょう。