2017年04月25日
一般歯科

歯や歯茎は再生できる!?再生治療の現状とは?

歯や歯茎は再生できる!?再生治療の現状とは?

歯における再生治療、再生医療は、現状どの程度進んでいるかご存知ですか?
再生医療とは、歯だけではなく歯周病や歯茎に関わりの深い治療でもあり、まだ実験段階のものから、すでに治療で行われているものまでその意味するところは広いようです。今回は、そんな再生治療に関する情報をお伝えいたします。

歯の再生治療の現状

「歯の再生治療」と聞くと、抜けてしまった歯が元通りに生えてくる……といったイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そのように自身の歯を元通りに再生するような治療方法は、確立されていないのが現状です。とはいうものの、マウスを使った実験では、胎仔の細胞を使って歯の元となる人工的な歯杯を作ることに成功しており、今後の研究の進展が期待されています。
また、歯を失った場所に人工の歯や自身の親知らずを移植する「インプラント」は、「再生」という発想に近い治療法といえるでしょう。
さらに、歯が欠けてしまったような場合には、あまり大きな損傷でなければ修復、すなわち「再生」することも可能となっています。この場合の治療には、「コンポジットレジン」という薬品を用います。しかし、欠損が大きい場合には金属等を詰める、被せる、といった処置が必要となってきますので、歯を再生させるのは難しいようです。

歯茎の再生治療について

歯ではなく、歯茎を再生する治療は現在確立されており、歯科医院でも実際に用いられています。
歯周病や歯のブラッシングによる損傷、抜歯などが原因で、歯茎が下がってしまったり歯周組織が破壊されてしまったりした時に、歯茎の再生治療を行うこととなります。
歯茎の再生治療の方法としては、人工膜を用いるGTR法や、薬剤を用いるエムドゲインⓇ療法などがあります。どちらも切開手術が必要となりますが、どちらも自然には再生しない歯科組織を回復させることのできる画期的な治療方法です。

抜歯や歯周病などによって歯や歯茎が損なわれてしまった歯や歯茎は、取り戻せる可能性があります。早めの治療が有効な場合もありますので、「自分の歯や歯茎を取り戻したい」とお考えの方は、ぜひ早めに歯科医院を受診されてみてください。