2017年06月10日
インプラント

インプラントの治療って痛い?

インプラントの治療って痛い?

自分自身の骨に人工歯根を埋め込むインプラント治療。歯肉や骨を切開するので外科手術の扱いになり、他の歯科治療より痛みを心配する人も多いようです。

しかし、インプラント治療は他の歯科治療と比べて特別痛い治療というわけではなく、外科手術の中でも痛みは少ない方だと言われています。

インプラント治療の痛みは抜歯程度が基本

外科手術というと怖い感じがありますが、インプラントの場合はごく小さな器具を使っての作業なので、お腹を大きく切り開くような手術とは異なります。もちろんしっかりと麻酔を使うので、術中に痛みを感じるということはほとんどなく、感覚としては歯を抜くときと同じ程度と言われています。

通常の歯科治療で受ける歯肉への麻酔注射の痛みが耐えられる人なら、インプラント治療が特別に苦痛だというケースはあまり見られません。多くの人がインプラント治療を受け、最後まで完了しています。

ただ、痛みの感じ方には個人差があり、精神的な要素にも左右されます。外科処置に極度な恐怖心を感じてしまうような人の場合、どうしてもそれが怖くて踏み出せないという場合もあるようです。

そのように恐怖心がかなり強いタイプの人がインプラント治療を受けたいと希望する場合、通常の麻酔に加え、より痛みを感じにくくする静脈内鎮静法という方法を行っている歯科医院もあります。

術後の痛みには薬が処方されます

術中は麻酔の力で痛みを感じることは少ないですが、手術が終わり麻酔が切れると、手術をした部分は痛むようになります。インプラント手術の場合、通常は2~3日で痛みや腫れはひくのが普通ですが、そのためには処方された抗菌剤や鎮痛剤を服用し、可能な範囲で安静に、口の中の衛生に気を使って過ごすことが大切です。手術当日にお酒を飲んだり刺激物を食べたりすると、痛みや腫れがひどくなることがあるので避けましょう。

ごく一般的なインプラント治療の場合は次の日から家事や仕事ができますが、状態によっては安静が必要だったり、特別な注意事項があったりする場合もあるので、歯科医師の指示をよく守りましょう。

4~5日以上たっても腫れや痛みがひかず、むしろ強くなっているように感じるときには何かの不具合がおこっている可能性があるので、そのときには歯科医院を受診するようにしましょう。

静脈内鎮静法とは

上で書いた静脈内鎮静法とは、精神を安定させる薬剤を点滴で注入し、半分眠ったような状態にしてから手術を行うものです。インプラント治療に限らず、歯科治療に強い恐怖を感じてしまい、なかなか歯科医院に行けないという人のためにも使用されます。

全身麻酔とは異なり体そのものまでが眠ってしまうわけではありませんが、意識はほぼ無くなるため、痛みや恐怖を感じない状態で治療を受けることができます。

この方法は認定された歯科麻酔医による管理やそれ用の設備が必要です。そのため、行うことのできる歯科医院は限られていますが、歯を抜いたりむし歯治療をしたりする痛み程度であっても強い恐怖心があり、その怖さでインプラント治療に踏み出せないという人は、選択肢の1つとして考えてみるのもいいかもしれません。

これ以外にも、痛みに恐怖を抱える患者さんのために様々な配慮をしている歯科医院もあります。
精神的な不安を抱えたままではリラックスして治療に臨むことは難しいので、不安な場合は歯科医師とよく相談をしましょう。