2017年06月13日
歯周病

様々な理由により歯肉は退縮する

様々な理由により歯肉は退縮する

年齢を重ねると、どうしても歯肉は下がっていくもの。あまりにも歯の部分が見えすぎてしまうと、審美上好ましくなくコンプレックスを抱いている人も少なくないのではないでしょうか。しかしながら、歯肉の短縮には理由があり、日々の予防により短縮を防いだり遅らせたりもできるのです。

歯肉を退縮させる理由とは

・歯周病により歯肉が破壊される

歯垢が口腔にたまることにより、歯肉を炎症させる歯周病。放っておくと歯肉が下がるだけではすまされず、最終的には歯が抜けてしまいます。歯肉の短縮、口臭や出血といった症状が見られた場合、その可能性がありますので至急歯科医に診てもらう必要があるでしょう。

・噛み合わせや歯並びが悪いと歯肉に負担がかかる

噛み合わせや歯並びにより、歯肉の一部に負担がかかりすぎると退縮の原因になります。

・強すぎる歯磨き

あまりにも強いブラッシングだと歯肉に負担がかかってしまいます。電動歯ブラシは、歯肉にダメージが伝わりやすいので注意です。

歯肉の退縮は審美性以外にもデメリットがあります

・歯周病が原因の場合は、すぐに治療してもらいましょう

歯周病が進むと口臭、出血、腫れ、膿といった症状が見られるようになり、食べ物がしみやすくなります。最終的に歯は抜け落ちてしまいます。

・知覚過敏になります

たとえ歯周病でなくとも、歯の根っこが露出してしまえば、熱いものや冷たいものに対してより敏感になります。放置すると痛みを感じるようになり、治療のため神経を取らざるを得ないでしょう。

歯肉退縮の予防方法

・歯周病を防ぐ

歯肉を破壊する病気である歯周病を防ぐことが、退縮を防ぐことにもつながります。就寝前の歯磨きの徹底と、定期的な検診を行うことが効果的です。

・食生活を改善

歯肉の健康に必要なビタミンCとビタミンEを多めに、バランスのよい食生活にしましょう。

・毛先のやわらかい歯ブラシを使用しましょう

硬い毛先で歯肉をゴシゴシ磨いてしまうとどうしてもダメージが伝わりやすくなります。歯ブラシのできるだけ下の部分を持つことで、余分な力を入れずに磨くことができます。毛先が丸くなっている歯ブラシならよりよいでしょう。また、毛先が開いてしまった歯ブラシはすぐに交換してください。

歯肉退縮を治療する方法

一定以上退縮した歯肉をもとに戻す方法は、歯科医の治療を受けるしかありません。歯肉が下がってきたと感じたら、歯周病の恐れもありますので、できるだけ早いうちに歯科医に相談するのをお勧めします。具体的な退縮治療は以下の通りです。なお保険が効くのは歯周病治療だけで歯肉そのものの治療は時にとなります。

・遊離歯肉移植術

退縮が進んでいる部分に他の部分の歯肉を移植する治療方です。費用は5万から15万円程度で、治療期間は2度の手術を経て半年程度となります。自分の口腔内の組織ですのでなじみやすいのが最大のメリットですが、組織の色違いが目立つ場合もあります。

・ヒアルロン酸治療

歯肉が下がった部分にヒアルロン酸を注射する治療法です。費用は5万円程度と、歯肉治療にしてはリーズナブルですが、効果には個人差があり必ずしも元通りになるとは限りません。また歯周病や炎症があると治療不可となります。