2017年08月06日
一般歯科

歯磨き粉はどういうものが良い?

歯磨き粉はどういうものが良い?

最近は歯磨き粉にもたくさんの種類がありますね。種類が多すぎてどういうものが良いのか迷ってしまいそうですが、どのように選ぶのがいいのでしょうか?

歯磨き粉の種類

現在市販されている歯磨き粉は、ペースト状の練り歯磨き粉が主流です。その他に、液体タイプ、ジェルタイプ、粉末タイプなどがあります。そして、配合されている成分によって、一般歯磨き粉と薬用歯磨き粉に分類されます。薬用歯磨き粉には、厚生労働省が一定の効果/効能の表示を認めた有効成分が含まれ、むし歯予防対策、歯周病対策、知覚過敏対策など、それぞれの目的に応じたものが選びやすくなっています。

また、有効成分の濃度が一般市販品より高い濃度で配合されている歯科専売品の歯磨き粉もあり、そちらは歯科医院で購入することができます。

歯磨き粉の選び方

使用感の好みなどはありますが、有効成分は自分の状態に合った歯磨き粉を選ぶときの1つの目安になります。

むし歯になりやすい人ならフッ化物(モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウムなど)配合のもの、歯肉炎対策には各種抗菌剤や塩化ナトリウムや塩化リゾチーム配合のもの、知覚過敏対策には塩化ストロンチウムや乳酸アルミニウム配合のものなど、有効成分配合の歯磨き粉には「薬用(または医薬部外品)」の表示と成分に認められた効果/効能が書かれてあるので、選ぶときの参考にしてみましょう。

これ以外にも、歯石予防をするもの、着色やヤニ汚れを落としやすくするもの、歯のミクロの傷を埋めるものなど、様々な薬用歯磨き粉が販売されています。

また、入れ歯を使っている人は、一般の歯磨き粉が入れ歯の素材を傷める可能性があるため、入れ歯専用の歯磨き粉が必要です。部分入れ歯で自分の歯も残っている場合、歯磨きのときには必ず入れ歯を外し、入れ歯と口の中は別々に磨くようにしましょう。

どのようなタイプが向いているかは歯質や歯の状態によっても異なるので、迷ったときには歯科医師や歯科衛生士に相談してみてください。

ブラッシングのしやすさもポイントに

歯磨き粉は歯磨きをより効果的に補助してくれるものではありますが、ブラッシングが不十分だとその効果が発揮されません。歯磨き粉はあくまでブラッシングのサポートです。

泡立ちがよすぎる歯磨き粉は、それだけで歯を磨けた気になってしまったり、口の中に泡があふれて磨きづらかったりするので注意しましょう。また、味や香りが苦手だったり、使用感が好みに合わなかったりするものもブラッシングの時間を短くする原因になるので、成分に加え、ブラッシングのしやすさ、味や香りの好みもポイントにして選ぶといいでしょう。

研磨剤はよくない?

多くの歯磨き粉には、研磨剤(清掃剤)が含まれています。研磨というと歯を削ってしまうようなイメージがあるため、あまりいい印象を持たれていませんが、現在使用されているものは「エナメル質を傷つけないもの」という規定があり、通常の歯の状態の人が使うには問題がないとされています。研磨剤には、汚れや着色を取れやすくする働きがあります。

ただ、エナメル質が薄くなっている人、歯の質が弱い人、知覚過敏が気になる人などでは、研磨剤不使用のものの方が向いているかもしれません。いずれにしても、歯ブラシで力を入れてゴシゴシと乱暴に磨いてしまえば、歯の表面や歯肉を傷つけてしまう恐れがあります。磨くときには力を入れ過ぎず、細かな動きでていねいに磨くようにしましょう。