2017年09月21日
一般歯科

虫歯の検査方法

虫歯って自分で検査できる?

歯科はほとんどが予約制の上、人気の歯科は予約が当分先になってしまうということも少なくありません。忙しい私たちにとって予約は面倒だし、先の予定まで分からないから、虫歯がある時だけ歯科に行きたい、というのが本音でしょう。自分で虫歯かどうかを検査できたら、ずっと効率的です。果たして、その方法はあるのでしょうか?

虫歯を自分で検査する方法は基本的にない

残念ながら、虫歯を自分で検査する方法は今のところありません。もちろん、歯や歯茎が痛い、腫れている、冷たいものを食べるとしみるなど、自覚症状がある場合は虫歯の可能性が高いので、できるだけ早い治療が必要です。また、歯磨きの時に鏡で自分の歯をよく観察し、茶色や黒に変色していないかを調べたり、デンタルフロスを使った時に引っかかる箇所がないかを確かめる、ということはご自身でもできます。ただそれも、確実に虫歯だと断定できるわけではないので、やはり歯科での受診が基本です。

歯科での虫歯の検査方法

歯科では、まず先生が視診を行います。そこで明らかに虫歯と診断できた歯は治療に入りますが、虫歯かどうか視診だけでは判断が難しい場合や虫歯がどれくらい進行しているかを確かめるために、レントゲンを撮ることがあります。また、金属やクラウンでコーティングされている歯は、実際にそれらを外してみないと、虫歯かどうかわからないこともあります。
少なくとも、定期的に検診を受けていれば、虫歯があったとしても早期治療が可能となり、治療期間も短く費用もそれほどかからずに済みます。自覚症状が出るほど悪化してしまうと、治療が長引き治療費もかさむことになります。引いては大切な歯を失ったり健康を害する恐れもあるので、やはり定期的な受診をお勧めします。予約するのを忘れがち、電話をするのが億劫、という方は、検診したらその場で次回の予約を入れてしまうとよいでしょう。

妊婦や子供、高齢者は特に注意が必要

妊婦は虫歯になりやすい、とよく言われますが、それは妊娠初期のつわりが関係しています。つわりの時期は歯磨きそのものが吐き気を催すため、十分に歯垢を除去できず、また、吐くことで口内が酸性に傾き、口内環境が悪化しやすくなります。さらに、妊娠中に多く分泌される女性ホルモンが、歯周病菌を活発にするとも言われています(妊婦と歯周病については、「歯周病の検査方法」にて解説します)。対策としては、体調の良い時間帯にいつもより念入りに磨く、のどの奥に唾液や泡が流れないように下向きで磨く、強い味や匂いのある歯磨き粉を使用しない、などが挙げられます。また、地方自治体によっては妊婦が無料で歯科検診を受けられる制度もあります。出産直前なのに歯が痛い、というようなことがないよう、積極的に受診したいものです。

乳幼児や幼児は、親が毎日仕上げ磨きをして、口内をチェックしてあげることが何よりの虫歯検査になります。乳歯は弱い上、子供は飴やガムなど甘いものが大好きです。その分虫歯になるリスクも高いので注意しましょう。また、親が虫歯の場合、食器を共有したり親が嚙み砕いたものを与えることで、親の虫歯菌を子供に移してしまうことがあります。それが原因で子供が虫歯になることもあるので、子供と親、両方が検診を定期的に受けることが大切です。

まとめ

虫歯の検査は自分ではできません。定期的に受診をして、視診やレントゲンなどを行い、虫歯を予防しましょう。
妊婦や子供は、自治体が実施する検診を虫歯予防に努めましょう。