2018年01月20日
予防歯科

マウスウォッシュの種類

マウスウォッシュの種類

歯磨きのサポート役として気軽に使用できる、と人気が出てきているマウスウォッシュ。このマウスウォッシュの種類を詳しく知っていますか?ドラッグストアなどで簡単に購入できるものですが、実は様々な種類があります。

今回はマウスウォッシュの種類から期待できる効果、マウスウォッシュと液体歯磨きの違いなど詳しくご紹介していきます。

マウスウォッシュの種類

では、まず気になるマウスウォッシュの種類から見ていきましょう。普段何気なく使用しているものだからこそ、こんな違いがあったのか!なんてびっくりしてしまうかもしれません。

化粧品としてのマウスウォッシュ

マウスウォッシュにはいくつかの種類があると紹介しましたが、薬機法(医薬品医療機器等法)によって分けられている一つが化粧品としてのマウスウォッシュです。特にこれといった有効成分が配合されているわけではないので、口腔内をすっきりとさせるというのが目的です。

医薬部外品としてのマウスウォッシュ

今日、マウスウォッシュとして一般的に使われているのが、こちらの医薬部外品としてのマウスウォッシュです。口腔内の洗浄を目的とするものですが、基本的には歯ブラシによるブラッシングのサポートをするものと考えましょう。

マウスウォッシュをしたから歯磨きをしなくてもいい、というわけではないので、この点だけはしっかりと覚えておきましょう。

液体歯磨きとは

マウスウォッシュと同じように、液体歯磨きという製品もあります。どちらも口に含んでくちゅくちゅと口内をゆすぐ使い方をするので、同じものだと考えている方も多いかもしれません。

しかし、マウスウォッシュと液体歯磨きは全くの別物だということが言えます。マウスウォッシュを日本語で表現すると「洗口液」。主に口腔内の殺菌や、歯磨きでは取りにくい歯と歯の間のプラークの除去を目的として作られていることから、基本的には歯磨きの後に使用するものとされています。

反して液体歯磨きは、通常の歯磨き粉が液体になったものだと考えることができ、洗口液との違いは「歯科研磨剤」が含まれているかいないかといった点があげられます。液体歯磨きはその名前の通りに、ブラッシングの際に歯磨き粉の代わりに使うものなのです。

使い方としての違いも、マウスウォッシュが歯磨きの後に使うものであることに対して、液体歯磨きは歯磨きの前に使うものだということです。また、マウスウォッシュを使った後は、殺菌成分が薄まらないためにも口をゆすぐ必要はありませんが、液体歯磨きは使用後に口をゆすぐ必要があります。

マウスウォッシュの効果的な使い方

ここまでマウスウォッシュの種類や液体歯磨きとの違いを見てきました。では実際にどのような使い方をすれば、より効果的に使うことができるのでしょうか?マウスウォッシュの効果的な使い方についてご紹介していきます。

1.しっかりとブラッシングをした後に使う
上記でも紹介したように、マウスウォッシュは歯ブラシによる歯磨きのサポート役です。しっかりとしたブラッシングがあってこそ、マウスウォッシュの効果を実感できるので、念入りなブラッシングの後に使用しましょう。

ただ、忙しい、外出中で歯磨きができないといった状況の際に、マウスウォッシュだけを使用するのも賢い使い方です。基本は歯磨きのサポートと考えながらも、臨機応変に使っていきましょう。

2.マウスウォッシュ使用後は口をゆすぎ過ぎない
高い殺菌効果が期待できるマウスウォッシュを使った後、口に残る味が気になるからと一生懸命口をゆすいでいませんか?実はマウスウォッシュを使った後に口をゆすいでしまうと、効果を十分に得られません。

マウスウォッシュが口腔内に残り、コーティングをすることによって殺菌効果を長く続かせることができます。水でゆすいでしまっては効果が半減してしまうことになるのですね。どうしても気になる場合は、軽くゆすぐ程度にとどめておきましょう。

3.朝の使用が効果的
口腔内の雑菌が一番多い時間帯をご存知ですか?実は眠って起きた後、朝の時間帯が一番雑菌が多いといわれています。眠っている間は唾液の分泌が少なくなるので、雑菌が繁殖しやすい環境になるということですね。

したがって、朝起きた後の歯磨き後のマウスウォッシュが一番効果が高いといえます。また、眠る前にフッ素入りの歯磨き粉を使った場合など、マウスウォッシュをすることでフッ素を洗い流してしまうことにもなりかねません。

これでは眠っている間の虫歯の進行を止められなくなってしまうことに。このことからも、朝の時間帯にマウスウォッシュを行うことが、効果が高くなる理由といえます。

ちなみに朝のマウスウォッシュもフッ素を洗い流してしまうのではないか、と考えてしまいがちですよね。しかし、日中は飲み物を飲んだり食事をすることによってもフッ素の効き目は薄れていきます。

なので、朝のマウスウォッシュをすることによってフッ素が流れてしまう、という心配はあまり必要ないのではないでしょうか。

マウスウォッシュの使用に対する注意点
実際に使ってみると考えていたよりも便利なマウスウォッシュですが、どれだけ便利なものでも、使い方を誤れば害になる事もあります。ここからは、マウスウォッシュを使う際の注意点を見ていきましょう。

使いすぎはNG

口の中をゆすぐだけですっきりとすることができ、口臭の予防もできるマウスウォッシュですが、使用頻度には少し注意が必要です。

高い殺菌効果が期待できるということは、裏を返せば口腔内に存在する「常在菌」という、口腔内のバランスを保ってくれている細菌まで除去してしまうことに。どのようなことでも言えることですが、殺菌のし過ぎもよくありません。

また、マウスウォッシュにはアルコールが使われていることも多くなっているので、使いすぎると口中の粘膜を刺激しすぎることになってしまいます。人によっては口中を火傷した時のように、粘膜がただれてしまうこともあるので使用頻度を上げすぎないよう気を付けましょう。

お酒が飲めない人はより成分に気を付けて

マウスウォッシュの高い殺菌効果にはアルコール除菌によるものもあります。エタノールが配合されているのですが、お酒に弱い方やいわゆる下戸の方は、このエタノールに反応してしまうことがあります。

気持ち悪くなったり、マウスウォッシュを使った後すぐに車の運転をすると、アルコールが検出されることもあるのだとか。殺菌効果が高いという点はうれしいものですが、人によっては合うもの合わないものは違います。

お酒に弱い、または未成年の方などは、ノンアルコールタイプのマウスウォッシュを選んでみてはいかがでしょうか。

口内炎がある時は使用を控えて

ふとした時にできる痛い口内炎。この口内炎を代表として、口の中で炎症が起こっている際にはマウスウォッシュの使用は控えましょう。高い殺菌効果があると聞けば、口内炎にも効果が期待できそうに感じますよね。

しかし、マウスウォッシュは刺激が強いものが多いので、口内炎にとっては殺菌よりも先に無駄に刺激をされているだけになってしまいます。口内炎を治すどころか、治癒を遅らせることになりかねないので、口内炎ができている最中は使わないよう心がけましょう。

ただし、口内炎を予防することに関しては、マウスウォッシュが高い効果を発揮してくれます。普段から口内の清潔を保ち、口内炎自体を起こさないように努めてみてはいかがでしょうか。