2018年02月03日
一般歯科

電動歯ブラシの効果と種類

電動歯ブラシの効果と種類

より細やかな歯の洗浄を叶えるとして、徐々に人気が高くなってきている電動歯ブラシ。しかし、一度も使ったことがない方からすれば、電動歯ブラシは本当に歯にいいのか?と不安に思ってしまうことも多いのではないでしょうか。

手で磨く普通の歯ブラシと比べた際の、電動歯ブラシの効果。また、電動歯ブラシにはどのような種類があるのかまで詳しくご紹介していきます。

電動歯ブラシは歯にどんな効果が?

電動歯ブラシは、昨今では100円ショップでも購入が可能となっているくらい、身近なアイテムとなってきています。しかし、口の中というデリケートな部分に対して、電動のものを使うというのは「怖い」と感じる方も一定数おられますよね。

実際のところ、電動歯ブラシは歯にいいのか?また、期待できる効果など見ていきましょう。

一番のメリットは楽に磨けること

電動歯ブラシと一言で言っても、上記で紹介したように100円ショップで購入できるものから、数万円もするような高価なものまで幅広くあります。後述しますが、電動、音波、超音波歯ブラシなど種類も豊富になってきます。

しかし、そのどれにも言える共通項として、手で磨くよりも力を入れる必要がないという点があげられます。どの種類の歯ブラシでも、ヘッド部分が自動的に振動したり、独自の手法でプラークを浮かすようにできています。

手で磨く歯ブラシのように、自身の力加減をコントロールする必要がないことで、楽に、そして歯磨きの時間を短縮することができます。

歯肉のマッサージ効果も

電動歯ブラシの中には音波や超音波を使って、プラークを除去するものもあります。これらはプラーク除去に関しても高い効果を発揮してくれますが、他にも歯肉のマッサージ効果が期待できるというメリットがあります。

手で磨く歯ブラシでも歯肉のマッサージはできますが、力加減やブラシを充てる角度を間違えると、逆に歯肉にダメージを与えてしまう結果にもなりかねません。しかし電動歯ブラシならば、小刻みに一定間隔で動いてくれるので、効率的に歯肉をマッサージすることが叶うのです。

歯肉をマッサージしてあげることは、歯肉の血流を増やしてあげる結果に繋がります。タフな歯肉を作ることによって、歯周病予防の効果も期待できますよ。

気になるステイン除去効果があるものも

昨今では男女を問わず、歯の着色汚れが気になっているという方も多いのではないでしょうか。コーヒーや紅茶、ワインやたばこなど、色の濃いものを日常的に口にすることによっておこる「着色汚れ」。

どれだけきれいな人でも、ニコッと笑った瞬間に見えた歯がまっ黄色では、魅力も半減してしまいます。この着色汚れを毎日の歯磨きで軽減できるとなれば、とても魅力的だと感じませんか。

全ての電動歯ブラシで可能だというわけではありませんが、電動歯ブラシは日々進化しています。さまざまなモードがついた歯ブラシが発売されているので、悩みに特化した商品を購入することもおすすめです。

電動歯ブラシの種類と磨く際の注意点

気になる電動歯ブラシの効果などを見てきました。なかなか魅力的な効果が期待できるとわかった後は、電動歯ブラシにはどのような種類があるのかといった点も気になってきますよね。ここからは電動歯ブラシの種類についてご紹介していきます。

電動歯ブラシ

一番初めに売り出されたタイプであり、もっとも一般的な電動歯ブラシだということがいえます。。ヘッド部分が上下、左右、回転のいずれか(もしくは組み合わせ)の振動をすることによって、プラークを効率的にかき出してくれます。

価格の幅が最も広いタイプということもあるので、とりあえずお試し的に使ってみたいという方などにもおすすめができます。

使う際の注意点は、安価なものを使う場合は力を入れすぎないようにすること。高価なものになれば、歯に対する圧力が一定量を超えた際には、一時的に停止するなどのサポート設定があります。

しかし、安価な物の場合はまさしく、ヘッド部分が自動で動くだけの物であることがほとんど。この振動の力も強すぎる場合があるので、お試しで安価なものを購入した場合など、最初はごく軽い力で磨くように努めましょう。

音波歯ブラシ

一般的な振動を持った電動歯ブラシの上に、音波振動が追加されたタイプの歯ブラシです。音波振動は液体流動力による、きめ細かく強い水流の力を口腔内に発生させることができます。

この水流の力によって、歯と歯茎の間などの細かい部分のプラークを浮かせ、よりプラークの除去率を上げることができます。この音波と、電動歯ブラシ本来の振動のWの効果で口腔内を清潔に保つことができます。

使う際の注意点として、音波の発生やヘッドが細かく動いていることから、歯ブラシ本体を動かしてしまうと歯にうまく毛先を当てることができなくなります。手で磨く歯ブラシのように、ごしごしと磨く必要はないので、磨くというよりは「当てる」という感覚で歯磨きを行いましょう。

また、液体流動の力によってプラーク除去の効率を上げるので、口腔内に水分を十分含んでいる方が真価を発揮できます。よって、歯磨きの際には歯ブラシにしっかりと水分を含ませることを意識してみましょう。

超音波歯ブラシ

歯ブラシのヘッド部分に超音波を発生させることによって、プラークを粉砕してくれる歯ブラシです。手磨きや電動ブラシのように、毛先を当てることによってかき出すのではなく、プラークそのものの結合を破壊することによって、かき出しやすくするというメカニズムですね。

ただ、超音波歯ブラシの振動はとても細かくなっているので、歯に当てるだけでは上記2つの電動歯ブラシのような効果は期待できません。手で磨く歯ブラシのように、自分で歯ブラシを動かす必要があるので、忘れないようにしっかりと磨いておきましょう。

より効果的に使って口腔内を清潔に

電動歯ブラシの効果や種類など紹介してきました。最後は、電動歯ブラシをもっと効率的に使って、より口腔内を清潔に保つためのコツなど見ていきましょう。

電動歯ブラシの持ち方

歯ブラシはペンを持つ時と同じような持ち方をしましょう。なんて幼いころに指導をされた記憶はありませんか?手で磨くタイプの歯ブラシの場合、基本の持ち方となるペングリップですが、電動歯ブラシの場合は持ち方にこだわる必要はありません。

特にさまざまなサポート機能が付いた高価な電動歯ブラシになると、歯ブラシ自体が重たいものも多く出回っています。ペングリップでは手が疲れてしっかりと歯磨きができない…。なんてことになってしまっては本末転倒です。

ペングリップだけではなくバームクリップ(ラケットを持つ際などに使う「持つ」というよりは「握る」持ち方)など、手に負担のない持ち方をしましょう。

電動歯ブラシを使う際の歯磨き粉の選び方

歯磨きの際にはやはり歯磨き粉はセットのような存在となっていますよね。電動歯ブラシを使う際にも、歯磨き粉を併用することで歯周病予防の効果を上げることもできます。

しかし、ここで気を付けておきたいのが「研磨剤」が入った歯磨き粉を使わないようにすること。電動歯ブラシは手で磨くよりも小刻みな動きをしています。必要以上に歯の表面を研磨してしまう恐れがあるので、歯磨き粉にも注意が必要です。

フロスや歯間ブラシも併用を

手で磨くよりもプラークの除去率を上げてくれる電動歯ブラシですが、口腔内のすべてのプラークを除去できるわけではありません。歯と歯の間など、毛先から遠い場所までは電動歯ブラシでも届かないので、フロスや歯間ブラシも併用して、口腔内をより清潔に保って行きましょう。