歯周病ってどんな病気?
歯周病とは
細菌が歯茎に入り込むことでかかる歯の病気のことで、歯茎が腫れたり、出血したりします。高齢になり歯が抜ける原因にもっともなりやすいといわれています。
・歯周病の原因と進行
①歯垢が口腔にたまると歯茎に炎症が起こってしまい、健康時1~2mm程度でしかない歯と歯茎の隙間が2~3mm程度までに広がります。
②放っておくと炎症が進み、隙間が3~5mm程度まで拡大。細菌が歯茎内に侵入し、歯茎内の破壊が始まります。なお拡大し細菌が侵入するようになった隙間のことを歯周ポケットといいます。
④歯周ポケットが4~7mm程度にまで拡大。いよいよ歯がぐらつくようになります。そのまま放置すると、ますます歯茎の破壊が進み最終的に歯が抜け落ちます。
・40を過ぎたら特に要注意
予防のためには、約7割が歯周病にかかるといわれている40代になったら、3ヶ月に1度ぐらいのペースで検診をするとよいでしょう。たとえかかってしまったとしても、早期に発見できるため、腫れや出血といった症状が出る前に治療することも可能でしょう。基本的に初期症状がでにくい病気なので、いつも通りものを噛めるからといって決して油断してはいけません。
歯周病は10代のころから徐々に発症する場合もありますので、定期検診は40代にならずともできるだけ早い時期から始めるとより安心です。
歯周病の予防方法
予防は定期検診により、歯周病の有無を確認するとともに歯石や歯垢を取り除いてもらうことがもっとも効果的ですが、日頃のブラッシングも重要となります。
・歯垢と取り除くことを意識してブラッシングしましょう!
歯周病の原因菌となる歯垢は生きた細菌の塊で、水には溶けません。一般的に家庭ではブラッシングのみで取り除くことができるのです。歯垢は歯の表面に付いたものだけでなく歯周ポケットに侵入したものも取り除くことを意識しなければなりません。歯と歯茎の境目に毛先が45度の角度であたるようにブラッシングするとよいでしょう。
なお睡眠時は唾液の量が減るため、細菌が繁殖しやすくなります。寝る前は特に念入りなブラッシングを心がけてください。
・効果的な歯磨き粉やブラシを使えればベスト
歯周ポケット内の細菌の巣は強力なバリアが張られていますが、イソプロピルメチルフェノールが配合された歯磨き粉やデンタルリンスは、それらを通過して浸透殺菌してくれます。またコーティング剤配合のものは、歯周病菌を寄せ付けなくする効果があります。
歯周ポケットの奥までは普通のブラシではなかなか届かない場合がありますので、超極細毛のものがお勧めです。
こんな症状がでたら要注意
・歯茎の色が赤orどす黒く変色。出血することがある
歯周病の典型的な症状です。ブラッシングのたびに出血する場合もあります。
・冷たいものや熱いものが歯に触れるとしみるようになる
歯周ポケットが広がることにより、歯茎内部の敏感な部分がむき出しになるのです。
・固いものを食べると痛みが走る
歯茎が破壊されたことにより歯が浮いてしまうと、固いものを噛んだとき衝撃が神経に伝わりやすいのです。
・歯のかたちに変化が見られる
前歯が前に出てきた、歯が伸びたような気がするのは、細菌に破壊されたことにより歯茎の位置が下がってきている可能性があります。
・口臭と膿が出るようになる
歯周病がかなり進んでいる状態です。歯が抜ける一歩手前にきている可能性大なので、至急歯科医に診てもらってください。
たばこを吸っている、間食が多い、糖尿病を患わっている、歯並びやかみ合わせが悪い、という方は、より歯周病のリスクが高まるので特に注意です。