2017年03月15日
審美歯科

オールセラミックスとは?

オールセラミックスとは?

虫歯などで歯を削ると、そこに詰め物をして穴をふさぎます。詰め物ではカバー出来ないほど大きく削ったときは、歯にかぶせるクラウン(冠)と呼ばれる被せ物を作ります。

昔はクラウンといえば金属製でしたが、技術の進歩によって、陶器の一種であるセラミックのクラウンが登場しました。これがオールセラミッククラウンです。

セラミックは大変硬くて丈夫で、変色しません。表面が滑らかなため、汚れがつきにくいという利点もあります。さらに透明感があるので、天然の歯とほとんど見分けがつきません。そのため、審美治療には欠かせないものとなりました。

オールセラミックによる審美治療

歯を白くしたいけれどホワイトニングでは時間がかかってしまうといった場合、歯を削ってオールセラミッククラウンを被せることで見た目を整えるという審美治療を行うことがあります。施術としては歯を削ってクラウンを被せるだけですから、最短なら1ヶ月程度で真っ白な歯にすることができます。

オールセラミッククラウンなら色も自由に選べるので、簡単にお好みの白さが実現します。金属の被せ物は成分が溶け出して歯茎の変色やアレルギーを引き起こすことがありますが、オールセラミックならその心配はありません。

また、クラウンの大きさや厚さを調整することで、多少の歯並びの乱れや歯の隙間をカバーすることもできます。

オールセラミックスのデメリット

硬くて丈夫なことがオールセラミックのメリットのひとつですが、それはデメリットでもあります。天然の歯よりも硬いので、土台となっている歯や周囲の歯を痛めてしまうことがあるのです。

金属と違って柔軟性がないため衝撃に弱く、割れてしまうこともあります。また、金属クラウンほど薄くすると強度が下がってしまうので、歯を削る量も多くなります。

さらに、オールセラミックは保険外治療なので、どうしても治療費が高くなってしまいます。それだけの金銭をかけても、歯科医師や技工士の熟練度によっては、期待したような仕上がりにならないことも。

最大のデメリットは、健康な歯を削らなければいけないことでしょう。被せ物をした歯は、どうしても健康な歯よりも寿命が短くなります。

セラミックの寿命は、きちんと管理しても10年程度といわれています。その寿命を迎えたら、クラウンを外して新しいものを被せなければいけません。そのたびに健康な歯が削り取られていくのです。

オールセラミックによる審美治療を考えるなら、メリットとデメリットをきちんと理解した上で、信頼できる歯科医院にかかることが大切です。納得できるまで、何軒か歯科医院を巡ってみるのもいいかもしれません。