2017年06月01日
インプラント

インプラントはメインテナンスが最も大切

インプラントはメインテナンスが最も大切

インプラントは、適切な治療を受ければ優れた使い心地を得ることができます。

ですが、後のお手入れを怠ると、せっかくのインプラントを快適に使い続けることができません。インプラントを長持ちさせるためには、メインテナンスが最も大切です。

インプラントのメインテナンスの重要性

失った歯の代わりの人工歯根と人工歯を顎の骨に建てるインプラント治療。人工物ならむし歯にもならないし…と、考えてしまう人もいるかもしれませんが、インプラントは天然歯以上に注意してメインテナンスをする必要があります。

顎の骨に入っている人工歯根のインプラント体や人工歯そのものは、劣化しにくい素材です。しかし、インプラントの周囲には食べかすがつきやすく、しっかりと歯磨きをしないと汚れがたまって細菌が繁殖してしまいます。

繁殖した細菌は、インプラントと歯肉の境目から内部に入り、周囲の組織に炎症や腫れをおこし、進行すると顎の骨を溶かしていきます。顎の骨が溶けると埋め込んであるインプラント体が不安定になり、最悪抜け落ちてしまうこともあります。

インプラントは天然歯と違い、骨との間に歯根膜がないため、細菌が入り込んだ場合には一気に骨へと感染が広がります。インプラント周辺の細菌が元となったインプラント周囲炎は、通常の歯周病より進行が速いのが特徴と言われています。

インプラント周囲炎を防ぐためには、インプラントの周辺をできる限り清潔に保つためのメインテナンスが欠かせません。インプラントのメインテナンスを怠ると、インプラントの寿命が短くなってしまうばかりではなく、お口全体の状態を悪化させてしまうことにもつながります。

メインテナンスは定期的なプロケアと毎日のセルフケア

インプラント治療の後は、歯科医院で定期的なメインテナンスを受けることになります。通う頻度や内容は状態によっても変わりますが、インプラントや周辺の組織や顎の骨のチェック、噛み合わせのチェック、お口全体の健康状態のチェック、インプラントの調整などを歯科医師が行います。
その後、歯科衛生士さんによるクリーニングを受けるのが基本です。

インプラントそのものは劣化しなくても、周辺の組織は年齢とともに少しずつ変化し、インプラントの使用感も変わってくる場合があります。インプラントは天然の歯のように歯根膜を通した感覚が伝わりにくいので、細かな異変は歯科医師にチェックしてもらい、早い段階で対処をすることが大切です。

しかし、いくら歯科医院で定期的なメインテナンスを受けていたとしても、日常のセルフケアをさぼってしまうと、インプラントをいい状態には保てません。インプラントのメインテナンスは、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスの両方を忘れないようにしましょう。

歯磨きはフロスや歯間ブラシを使いましょう

自宅でのメインテナンスとしてのセルフケアは、毎日の歯磨きです。インプラントの周辺はすき間が開きやすく汚れもつきやすいので、歯ブラシだけではなく、フロスや歯間ブラシを使って丁寧に汚れを落としましょう。

インプラント周囲炎の原因は歯周病と同じく、細菌のエサとなる食べかすが、長くお口の中に残っていることから始まります。毎日の歯磨きでできる限りの汚れをコマメに落とし、セルフケアで届かない所の汚れやプラークは、歯科医院でのクリーニングで対処する。また、インプラントは人工の道具なので、歯科医師の手で時々調整をしてもらう必要があります。

インプラントをいい状態で保つためには、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なプロケア、どちらもがとても重要です。