2017年03月21日
審美歯科

ラミネートベニアとは?

ラミネートベニアとは?

ラミネートベニアとは、歯の表面に薄いチップを貼り付けることです。ラミネートとは、複数の素材を貼り合わせて層を作ること。ベニアとは英語で、化粧張りに使われる薄い板のことなので、読んで字のごとしの名前でしょう。

ラミネートベニアは、審美歯科で歯の見た目を整えるために行われます。使われるチップは、陶器の一種であるセラミック製か、セラミックと樹脂を混ぜたハイブリッド。その厚さは0.5~0.8ミリ程度です。

イメージとしては、つけ爪を想像してもらうと分かりやすいかもしれません。ただ、つけ爪は生来の爪の上にそのまま貼り付けますが、ラミネートチップは歯の表面を薄く削ってから貼り付けます。また、つけ爪はとって付け直すことができますが、ラミネートベニアは外すことができません。

ラミネートベニアのメリット

ラミネートベニアは歯の上にチップを貼り付けるので、本来の歯がどんな色であっても手軽に白くすることができます。病気の治療で歯が黒ずんでしまったといった、ホワイトニングでは効果が上がらない症例でも大丈夫です。チップの色も好みで選べるので、理想の歯の見た目を実現できます。

ハイブリッドのチップは時間の経過とともに少しずつ変色していきますが、セラミックのチップなら最初の色が一生保てます。

チップを貼るために歯を削るといっても、ほんの0.3ミリ程度です。削る際にも痛みを感じないので、基本的には麻酔する必要がありません。治療期間もごく短くなります。

また、チップの厚さや大きさを調整することで、多少の歯並びの乱れや歯の隙間なら覆い隠すことができます。

ラミネートベニアのデメリット

手軽に思えるラミネートベニアにも、もちろんデメリットはあります。

チップはかなり丈夫ですが、ごく薄いものなので、歯ぎしりをしたり歯を食いしばったりすると割れてしまうことがあります。チップを貼り付けた後、加齢によって歯茎が痩せて下がってくると、継ぎ目が見えてしまうこともあります。

施術には健康保険が使えないため、歯科医院によって違いますが、高額な治療費がかかります。施術を行っている歯科医院の数も、それほど多くはありません。

なによりも、ごく薄くとはいえ健康な歯を削らなければいけないのは、抵抗を感じる人もいるでしょう。一度ラミネートベニアを行うと、二度と元には戻せません。

ラミネートベニアの進化

近年ではラミネートベニアの一種として、歯を削らなくても貼れるティーシーズという施術も登場しました。しかしチップの分だけはの厚みが増すので、違和感がある、口が閉じにくくなるといったトラブルを訴えるケースもあります。

ラミネートベニアを行うときには、メリットとデメリットをよく理解した上で、納得して決めることが大切なのではないでしょうか。