2017年07月01日
審美歯科

ホワイトニングの適応症

ホワイトニングの適応症

歯の色を根本から白くできるホワイトニング治療。クリーニングだけでは白くならない黄ばみなどにも対応できるので、とても人気です。白い歯になれたら嬉しいですよね。

ただ、残念ながら、ホワイトニングが適していないケースもあります。ホワイトニングはどんな場合に適しているのでしょうか?

ホワイトニングで効果が期待できる歯の変色とは?

歯科医院で行うホワイトニング治療では、過酸化水素や過酸化尿素を中心にした専用の薬剤によって、歯の色素を明るく変化させることができます。ホワイトニング治療で効果が出やすい歯の変色には以下のようなケースが考えられます。

着色汚れが頑固にしみついてしまった変色

私たちは、様々な色のついたものを毎日飲食しています。飲食物の色素は歯の表面にしみつき、じきに歯磨きでは落とせなくなります。早い段階なら歯科医院でのクリーニングで対処ができますが、時間が経つほどそれだけでは綺麗にならないことも。そんなときにはホワイトニングが効果を発揮します。

生まれつきの歯の色

歯の色は、生まれつき少し差があります。元々かなり白い人もいれば、少し黄色味がかかった人もいて、とくに日本人はやや黄色っぽい人がめずらしくありません。ただ、最近はテレビなどの影響もあってより白い歯に憧れる人も多くなっています。そのようなケースでは、ホワイトニング治療で歯の明度を上げることが期待できます。

年齢によって歯が黄ばんできた変色

元々真っ白い歯だった人も、年齢を重ねるとだんだん黄色っぽく見えてくるようになります。変色の原因には様々な要因が絡むので必ずすべての人に適応するというわけではありませんが、加齢による変色にも効果が見られることが多いようです。

ホワイトニングが向いていないケース

一方、ホワイトニング治療で対応ができない歯の変色や、ホワイトニングに向いていない歯の状態、体質などがあります。

むし歯や歯の病気による変色

むし歯になった歯や、内部の組織に何らかの異常がおこった歯は、色が変化することがあります。この場合は、原因になっている病気そのものを治療しなければいけません。

薬の副作用による変色

昔使われていたテトラサイクリンという抗生物質には、歯を変色させる副作用がおこるケースがありました。胎児期や幼児期にテトラサイクリンの影響を受けた人は、グレー、紫、オレンジなどの色や、縞模様が入ったように変色している場合が目立ち、ホワイトニングで全体の色は薄くできたとしても、独特の色合いや模様が残ってしまうことが多いようです。

神経を抜いた歯の黒ずみ

むし歯などの治療で神経を抜くと、後で歯が黒ずんでくることがあります。この場合には通常のホワイトニングでは対処が難しいですが、神経を抜いた穴から薬剤を浸透させるウォーキングブリーチという特殊なホワイトニング方法が適応することがあります。

これ以外にも、重度の歯周病の人、知覚過敏のひどい人、エナメル質にヒビがあったり極端に薄い人、無カタラーゼ症という病気の人、一部の呼吸器疾患などでは適応できないケースがあります。

ホワイトニング以外で変色を治す方法は、歯の表面を削って白い素材を貼りつけるラミネートべニア、歯の表面をコーティングする歯のマニキュアなどがあります。ホワイトニング治療を希望するときには事前に歯科医とよく相談し、自分の状態に適応するかをチェックしてもらいましょう。