2017年07月13日
一般歯科予防歯科

歯間ブラシ、行っていますか

歯間ブラシ、行っていますか

歯間ブラシとは

歯と歯茎の間につまった歯垢をかきだす口腔の清掃器具。歯周病予防に効果的で、歯と歯の隙間にブラシを差し込み前後に動かすことで清掃できます。原理的によく似た清掃器具である糸ようじは、歯と歯の間の側面の汚れを除去することに特化しており、歯周病予防というより虫歯予防に向いています。また発酵すると悪臭を発する歯垢の除去は歯周病・虫歯予防だけでなく口臭予防にもつながるでしょう。

歯間ブラシ使用状況

日本では、一般的な歯ブラシを除く何らかの口腔の清掃器具を使っている人の割合は全体の20%程度で、その内の半数弱が歯間ブラシを使用しています。年代別で見ると使用率30%強の35~45歳をピークに以後徐々に下がっていきます。30代半ばごろは、歯に何らかの問題を抱えた人が予防歯科を意識する年代なのかもしれません。
なお85歳以上になると使用率10%をきります。おそらくは高齢になり細かい作業が必要となる清掃器具の扱いが難しくなるのでしょう。
世界的に見て日本人の予防歯科への意識は決して高い方ではありません。予防歯科の先進国といわれるスウェーデンでの、歯ブラシを除いた清掃器具の使用率は約50%。また予防歯科に必要性を感じている人は80%に上るといいます。

歯間ブラシの有効性

口腔の清掃を歯ブラシだけで行う場合と、歯ブラシと歯間ブラシを併用した場合での歯垢除去率を比べてみると、前者が約60%、後者が約90%という結果になりました。
また中度の歯周病を患っている人に6週間歯間ブラシを使用してもらったところ、歯垢の量、出血、歯周ポケットの深さに改善が見られたといいます。

歯間ブラシの選び方

歯と歯茎の隙間の大きさには個人差があり、自分にあったサイズのブラシを選ぶことが大切になります。小さな隙間にサイズが大きなブラシを無理やり差し込もうとすると、歯茎を痛めてしまう可能性があるので注意です。隙間が小さい人は、糸ようじを使用した方がよい場合もあります。

よくある質問

Q一日にどのくらいの頻度でやればいいの?

A基本的には一日一回で大丈夫です。歯垢がたまりやすい就寝前に行うのがベストだと思います。

Q歯間ブラシの寿命ってどのくらいなの?

Aブラシによって異なりますが、毛先の部分が乱れていたり、短く感じるようになったりしたら交換の時期と思ってください。

Qブリッジを装着しているのですが、使用することができる?

Aはい使用できます。ブリッジで使用できなくなるのは糸ようじです。むしろブリッジの装着部分の清掃に役立つでしょう。

Qブラシに血が付くことがあるんだけど…これって歯周病?

A歯肉が腫れていることが原因だと思われます。歯垢が除去できれば、腫れが引き出血が治まる場合もありますが、2週間程度たっても改善が見られなかったら歯科医に相談してみてください。

Q使用したブラシの臭いがきつすぎ。原因はなに?

A発酵した歯垢もしくは虫歯・歯周病の臭いだと思われます。前者は正しいブラシの使用方法を覚え歯垢が除去できれば改善するでしょう。後者の場合は歯医者に相談しましょう。

Qブラシをしたら歯と歯の隙間が大きくなった。ブラシが大きすぎたのでしょうか?

A歯垢が除去されて歯肉の腫れが治まったと思われます。ただしブラシの使用方法が正しくなく、本当に隙間が広がった可能性もなくはありません。気になるようでしたら、歯科医に相談してください。