2016年12月26日
審美歯科

保険の被せ物と自費の被せ物の違い

保険の被せ物と自費の被せ物の違い

保険の被せ物の素材

健康保険が適応できる被せ物の素材は、前から3番目の歯までは白い硬質レジン(歯科用プラスチック)、それより奥の歯は銀色の金銀パラジウム合金です。硬質レジンの被せ物には、内部を金属で補強したタイプもあります。

保険の被せ物のメリット

健康保険が適応されるので、自己負担額が比較的小さくてすみます。

金属で補強されたレジンや金銀パラジウム合金は、強度に優れ割れや欠けがあまりありません。

保険の被せ物のデメリット

白いレジンは着色がしやすく、長年使用すると詰め変える必要がでる場合があります。

金銀パラジウム合金は銀色なので、治療跡が目立ってしまいます。また、長年の使用で銀がさびたり溶け出したりすることもあり、歯肉の黒いシミや金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

自費の被せ物の素材

保険外の全額自己負担の治療の場合、選択できる素材の種類も広がります。主なものは、全体が陶器のような素材でできたオールセラミック、金属の上にセラミックを貼り付けたメタルボンド、人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアなどがあります。これらは、透明感があるツルツルとした質感で、天然の歯に近い仕上がりになります。

また、透明感には劣るものの、セラミックよりは安価な歯科用プラスチックと混合したハイブリッド素材もあります。

白い見た目にはできませんが、素材として安定性と加工のしやすさに優れ、機能性が高いゴールドの被せ物もあります。

自費の被せ物のメリット

オールセラミック、ジルコニアは、第一に見た目の美しさがあげられます。表面もなめらかで着色や汚れがつきづらく、美しい状態が保てます。メタルボンドやハイブリッドは、これらに比べると多少見栄えが劣り、経年劣化などのデメリットはあるものの、白い見た目で銀歯のようには目立ちません。

金は、治療跡は目立ちますが、保険内で使用する金銀パラジウム合金に比べると、さびる心配が無く、被せ物の素材としては優れた安定性や歯になじみやすいというメリットがあります。

自費の被せ物のデメリット

全額自己負担の上に高価な素材が多く、被せ物は素材の使用量が多いので負担額も大きくなります。セラミックは割れる恐れがあり、割れた場合には被せ物全体を作り直すことになります。メタルボンドやハイブリッドも、経年劣化により取り替えが必要になることもあります。

また、被せ物を作成する技工所の技術や使用する素材の品質により、周囲の歯と上手く色が合わない仕上がりになるケースもあります。